今年度の文化勲章の受章者に奈良県出身の洋画家で東京芸術大学名誉教授の絹谷幸二さんが選ばれました。
絹谷幸二さんは奈良市出身の78歳。
東京芸術大学大学院ではヨーロッパの古典的なフレスコ画の技法を学びました。
独特の鮮やかな色彩を生かした明るくエネルギーにあふれる作品が特徴で、平成10年に開かれた長野オリンピックの公式ポスターの原画を制作しました。
また、「天の岩戸(あまのいわと)」や「天孫降臨(てんそんこうりん)」など古事記の神話をテーマにした数々の作品も手がけています。
東京芸術大学や大阪芸術大学で教べんをとって後進の育成にも尽力したほか、近年は文化庁の事業の一環で、全国の学校で特別授業を行い、絵を描くことの楽しさを児童や生徒に直接伝えています。
絹谷さんは「とても喜んでいます。絵を描くことは絵に心を入れることです。子どものころから身近に仏があり、触れることができる奈良で生まれ育ったことが、『絵を描く』面で生かされたと思っています。初心に戻った気持ちで取り組んでいますが、いよいよこれからが勝負だと思って頑張ります」と話していました。
(NHK WEBニュースより抜粋)