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ともしび会だより「定時制の思い出」 朝井與志雄 元教頭(平20~22年在職)

会員の皆様、いかがお過ごしでしょうか。私は定時制のあと青翔高校へ転勤、三年前に校長で退職しました。
奈良高等学校定時制が閉課程となって、はや八年目とな一りました。私は閉課程の三年前に、教頭として全日制から着任しましたので、十年以上前の事になります。同じ学校での全定の異動であり、先生達の顔や名前ぐらいは見知っていましたので、比較的気が楽だったように思いました。ただ閉課程まであと三年である事、定時制最後の教頭である等、様々な事が分かってくるにつけ、責務の重大さを改めて感じたのを覚えています。また当時の校長先生は武村先生で、毎日の「夕礼」と「校門指導」に参加して頂き、色んな事で助けて頂きました。そこで先生方が、生徒一人一人の事を非常によく知っておられ、また理解が深い事を知りました。
定時制の生徒達は様々な家庭的事情や精神的な要因等で学校に通いにくい事由があり、また所謂学校というものに「不信感」を持っているように思いました。『楽しい学校いきたくなる学校』にしなければならないと感じ、学校行事をできるだけ多く取り入れようと思いました。先生方がおもしろい・楽しいと思わなければ、生徒がそう思うはずがない。そう思える学校にしたいと考えました。例えば学期毎のバーベキュー・球技大会等色々と生方に工夫して頂いた。バーベキューでは変な「コンプレックスと劣等感」を持った生徒が多かったので、豪華になるようにつとめた。肉・野菜等具材の準備、私は生徒一人当たり二匹ずつになるように、休日に天川へ「あまご釣り」に行った記憶がある。生徒昇降口前で実施したので、全日制の生徒がクラブ活動の帰りに羨ましがっていた。生徒達も豪華、豪勢と喜んでくれた。
学期毎に一回実施したが、年とともに閉課程のため入学者がなく寂しくなっていったのが、残念である。
また思い出深いのはテーブルマナー講習会である。三~四千円位出せば、何処か「レストラン」でも、やってくれそうであったが、手作りと「先生達が生徒のため」やってやろうという気持ちにこだわった。家庭科の久保先生にお願いし、調理実習で五種類のフルコース料理を作ってもらった。生徒達もいつもの実習は全グループ一斉に同じ物を作るのだが、グループ毎に、五十人前の料理を一つ創り、五グループでフルコース料理の完成である。先生達も気合いが入っており、リハーサルまでしていた。学生の時、アルバイトでボーイをしていた事がある先生の指導で、料理の出し方や色々なノウハウをレクチャーしていた。当日、先生方がボーイ役、県教委の家庭科の指導主事の匠原先生を講師に生徒達を指導して頂いた。生徒達も慣れない作法に緊張もあったが、非常に好評であった。
楽しい学校・いきたくなる学校というつもりで、色々な事に工夫した。
最後は、閉課程に伴う諸事業の事である。少ない予算のなか、ともしび会の役員の皆一様には「記念誌」の作成・編纂をお願いし、度々集まってもらった。また、「閉課程記念碑」を職員・生徒の手で創る事である。碑の名は、川上町の畑の中にころがっているものを発見、畑の所有者に交渉し、「ただ」で譲ってもらえた。碑の土台となる石組みは、産廃の処分場への道中で、廃棄物として石垣の石を積んでいるダンプを止め、運転手に交渉、道端におろしてもらって「ただ」で手に入れた。ここから有埜先生の活躍の場であった。場所が竹藪であったのでユンボによる竹の根の除去。土台の石垣積み、周辺の整備等約一年半前から取りかかり、何とか完成したのは、閉課程式典の三~四ヶ月前でした。碑文はともしび会の皆さんと相談、石屋さんに刻んでもらいましたが、大部分を職員・生徒の手作りのものです。
在職中に時々、誰か知らない者が職員室を尋ねて来ることがありました。先生方に聞くと「何年前の卒業生」という事でした。ふらっと学校に来たという事でした。卒業してからも「居場所」としての定時制があった。閉課程になり定時制がなくなれば、と思うと複雑な思いがします。薬を飲んで救急車で病院へ運んだ生徒、リストカットで自殺未遂を繰り返す生徒、色々な事由を抱えた生徒達、定時制がなくなり、どうしているのか、居場所を作る事ができるのかと心配が残っています。会員の皆様にとっては、定時制は思い出の場所であり、いつまでも心の中にある「特別な場所」として、残っていくものと思います。

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